まずは詳しくなろう!花粉症の基礎知識
花粉症の種類と特徴

花粉の種類についてお話していきます。

●スギ
・大きさ/20から40マイクロメートル
ilm19_ca01035-s.jpg ・形/中心がややとんがった楕円形

スギ花粉により花粉症の症状が出る人は、日本で最も多いです。

日本にはスギの木が多いことも、
花粉症患者を増やしている原因の一つでもあると思います。

そのため、スギがないアメリカなどでは、
花粉症患者の中にスギが原因の花粉症の人は滅多にいないそうです。


スギは日本ではとても多く見られますが、
中央アジアやヨーロッパ、西アジアでは
スギが生えていない地域もあるようで、
私は知りませんでした。

スギは風媒花という、雌しべまで花粉を運ぶ手段として風によって飛ばす植物で、
その性質上スギの花粉はかなり遠くまで飛び、
時には300キロ以上先からも飛来してきます。

しかし、沖縄や奄美大島、北海道などの一部の離島では、
スギ花粉の飛来が少ないため、全国的に見てもスギ花粉症の患者はほとんどいないです。

このような地域を"避花粉地"と言い、
花粉の多い時期には花粉を避けるために
花粉の時期だけ避花粉地に訪れる人までいるそうです。


●ヒノキ

・大きさ/30から40マイクロメートル
・色/赤めの黄色>ilm23_dc01002-s.jpg

ヒノキが生えているのは日本と台湾だけです。

ヒノキは古くから高級健在として重宝されており、
日本では福島県から鹿児島までたくさん生えています。

スギ花粉の時期が終わったのに、
まだ花粉の症状が続いているな・・・とか、
今年はなんか花粉症状の時期がいつもより長いな・・・
なんて時はヒノキの花粉症にかかっている可能性があります。


人間の体には、IgE抗体という細胞がいて、
スギ花粉が侵入してくると体外へ追い出そうとする働きが起こります。

さらに、体内に再びスギ花粉が侵入すると、
抗原抗体反応が起きます。


スギ花粉とヒノキ花粉とは糖蛋白の構造が類似しているため、
スギの花粉症である人はヒノキにも花粉症状が起こる人が多いです。

また、スギ花粉が飛んでいる時期の花粉が体内に蓄積されたものが、
ヒノキ花粉によってさらにアレルギー反応が出る人も多いみたいです。


●ネズ

・大きさ/30マイクロメートル前後
・形/球形でヒノキ花粉と似ている

ネズは、とげとげの葉をねずみが通る道に置いておくと、
ねずみに刺さることから、ねずみとり・ねずみさしと呼ばれています。

日当たりがいいやせた土地に多いです。


岩手県以南に自生しているので、北海道以外のほぼ日本全国に生えています。

特に瀬戸内地方にこのネズの花粉症患者が多いそうです。


このネズは、庭木や盆栽などで利用されることがほとんどです。


●オリーブ

・大きさ/20マイクロメートルilm23_gb01002-s.jpg
・形/球形で3溝孔型

日本では100年くらい前から、
スペインの気候によく似ていることから
小豆島から栽培が開始された植物で、
風媒花や虫媒も行う。

日本以外では、
地中海沿岸などでこのオリーブの花粉症患者が多いです。

オリーブの花粉は約2キロほど飛散するそうです。


オリーブを含むモクセイ科花粉と
イネ科花粉との共通抗原性が報告されています。


●シラカンバ

・25から29マイクロメートル
・形/球体の3箇所に突起がある

シラカンバとは、樹皮が白いことからこの名前がついたそうです。ilm23_df01002-s.jpg

日当たりの良い場所を好み、公園などにも多く植えられています。


日本の高原に多いため、長野県や北海道に多く分布しているため、
この地域でシラカンバの花粉症患者が多いです。

北海道では、このシラカンバ花粉の患者が増え続けているそうです。

世界的に見ると、シラカンバ花粉症の患者は
スカンジナビア半島に多いそうです。


口腔アレルギー症候群との関連性が高いため、
併発する可能性が高く注意が必要です。

そのため、北海道や札幌では、風土病となるほど。
口腔アレルギー症候群について詳しくはこちら。


●ハンノキ

・25から35マイクロメートル
・形/花粉管口が5から6個ある

湿地に多く、燃やすと質の良い炭が出来ることから、
日本では全国に生えています。

特に多く分布しているのは、北海道や神戸の六甲山などだそうです。


北海道では、スギ花粉症患者は滅多にいないので、
北海道で花粉症の症状が出た場合はシラカンバか
このハンノキの花粉症がほとんどだそうです。

シラカンバと抗原体が似ていることから、
シラカンバ花粉症を発症している人は、ハンノキ花粉症にもかかることが多く、
また、口腔アレルギー症候群を併発しやすい点もシラカンバと似ています。


●オオバヤシャブシ

・大きさ/28マイクロメートル
・形/六角形に似ている

天然に分布しているのは関東南部から紀伊半島のみですが、
昔日本に植林されたオオバヤシャブシは西日本や六甲山などに多く生えており、
海岸や山地などで見られます。

シラカンバなどと同様に、
オオバヤシャブシは果実アレルギーを引き起こしやすい。


近畿地方などでは、スギ花粉症よりも重症な患者がいるほど問題となっており、
伐採されるなどして軽減対策が取られているほどです。

また、荒地でも成長し、土地が肥えたりする効果があるので、
肥料木としても活躍しているそうです。


●コナラ

・大きさ/20から40マイクロメートル
・形/表面には1マイクロメートルの刺状紋がある

コナラは、2種類にわけられコナラ亜属は沖縄以外の日本全土で見られ、
アカガシ亜属は北海道の寒冷地以外で見られるそうです。

建築や薪炭などに利用され、日当たりの良い山地に植林されています。

クヌギやカシワ、ミズナラ、コナラは、
まとめてコナラ属とまとめて称されます。

コナラのナラは"鳴る"から来ていて、
風が吹くと小さな葉が鳴ることからコナラと名前がつけらました。


●リンゴ/さくらんぼ/ナシ/テウチグルミ/いちご/ぶどう/ピーマン/アフリカキンセンカ/バラ/コスモス

これらの花粉症が最も発症しやすいのは、ilm23_ba02001-s.jpg
その植物・果実の栽培に従事している人です。

特に、その栽培に関わっている人の中でも、
人工授粉作業中などに多くアレルギー症状が出るそうです。

このように、職業柄どうしてもその植物に
触ったりしなければならない人に起こる花粉症を、職業性花粉症と言います。


カモガヤ

・大きさ/30から35マイクロメートル
・形/円形で、極面に花粉管口がある

カモガヤは、ヨーロッパが原産地で、
明治初期に日本に輸入されたことで日本に入ってきました。

イネ科の植物の中でもアレルギー発症率が非常に高く、
今では全国に見られるほど野生化しています。

早朝に花粉を飛ばし、畑や道端に多く生えていましたが、
最近では山地などでも確認されています。

子供の花粉症に多く、また北海道では
このイネ科のカモガヤの花粉症患者が大変多いと言われています。


●オオアワガエリ

・大きさ/30から50マイクロメートル
・形/円形

ヨーロッパ原産で、イネ科・アワガエリ属です。

畑や河川敷に多く、日本のいたるところに野生化して分布していますが、
牧場従事者の職業病にもなっている花粉症です。

夏に飛散するため、夏風邪と間違われやすいです。


ハルガヤ

イネ科で多年草、ヨーロッパ原産で輸入されていたものが、
日本で野生化して全国的に広く分布しています。

身近で繁茂しているのがよく確認できる種類です。


牧草地や荒れ地に生息し、このハルガヤやカモガヤ、
オオガワガエリなどの外来種は、花粉を放出する量が非常に多いため、
花粉症になる原因とも言われています。

繁殖力が強い帰化植物となっており、
北海道では特にイネ科の花粉症の患者が多いとも言われています。


●スズメノカタビラ・スズメノテッポウ

日本では北海道から九州の方までの広範囲で確認されているもので、
繁殖力が強いのが原因です。

空き地や庭先など身近な場所にとても多く生息しています。


●ヨモギ

・大きさ/25から28マイクロメートル
・形/小刺状突起と3個の花粉管口のある外見

北アメリカ原産で、抗原性の強さはブタクサ以上にもなるといわれ、
飛散量も非常に多く、日本の在来植物です。

市街地や道端など生息しており、このヨモギの花粉症を発症すると、
このヨモギの季節以外のほかのキク科の花粉症を発症可能性が高いです。


日本北部ではエゾヨモギ、以西ではヨモギ、
南部ではニシヨモギと、ただヨモギと言っても3種ありますが、
どれも花粉症の原因となる種類です。

ヨモギは昔から草餅やモグサなどに使われてきていて、
馴染みのある植物ですが、ブタクサ同様、秋を代表する花粉の1つです。


●ブタクサ

・大きさ/18から20マイクロメートル
・形/表面が多数のトゲで覆われたウニのような形

ヨモギと同じく風媒花で、北アメリカが原産。

そのためアメリカではこのブタクサの花粉症患者が非常に多いため、
警戒されています。


日本では、1961年に初めてこのブタクサの花粉症が確認されました。

スギ花粉のように広い範囲へ飛散はしませんが、
秋を代表する花粉症の1つです。

ブタクサは、最近では分布地が減少傾向にあるそうですが、
口腔アレルギーも引き起こす原因となるため、注意が必要です。


カナムグラ

・大きさ/22から26マイクロメートル
・形/顆粒状紋があり、花粉管口が3個あります。

鶴化の植物で、日本全国の荒れ地や土手、
空き地などに多く生息しています。

特に関東地方に多く、茎などにトゲが生えています。

抗原性の強い植物で、ツルを伸ばして高い位置にまで到達することができます。




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